ヨーガの起源は明確にはされていませんが、紀元前2500年~紀元前1800年の
インダス文明からその起源をもつと言われています。
その説の要因の一つとして、世界遺産にも登録されている
インダス文明最大級の都市遺跡「モヘンジョ・ダロ(パキスタン)」から、
坐法を組んで瞑想する神像や、様々なポーズをとる陶器製の小さな像などが
発見されています。
また、結跏趺坐(けっかふざ)(瞑想する際の座法)するインダス文明のスタイルは印章にも刻まれています。
ヨーガという語が見出される最も古い書物は、紀元前800年~紀元前500年の
「古ウパニシャッド初期」に成立した『タイッティリーヤ・ウパニシャッド』です。
ウパニシャッドとは、サンスクリット(古代~中世にかけて、インド亜大陸や東南アジアにおいて用いられていた言語)で書かれた一連の書物で、一般には奥義書と訳されています。
紀元前350年~紀元前300年頃に成立したとされる『カタ・ウパニシャッド』には、
『感官の確かな制御がヨーガである(『カタ・ウパニシャッド』6-11)』
というヨーガの最古の説明が記されています。
解脱とは、ヒンドゥー教において用いられている究極的な意味合いにおいては、
サマーディに入定し、サンサーラの迷いの境界から脱することを指します。