ハタ呼吸法

ハタ呼吸法

ハタ呼吸法とは?

「ハタ」の「ハ」は「太陽」、「タ」は「月」という意味です。
ヨガにおいては、右の鼻が太陽の気道、左の鼻が月の気道とつながっていて、
左右の鼻からの呼吸バランスを整えることで、
体内における「陰(月)」と「陽(太陽)」のバランスを調整できると考えられています。

ハタ呼吸法は、左右の鼻から交互に息を吸うことで、
体内の陰と陽のバランスを調整する呼吸法です。

また、その時の身体の状態に合わせて、
左右どちらかの鼻から吸う事で、身体の調子を整えていくことができます。

ハタ呼吸法の効果・効能

右(陽)の鼻から吸う呼吸の効果

・身体を温める
・体内の活力がみなぎり元気が出る

こんな時におすすめ

・身体が冷えている時
・元気がなく、やる気が起こらない時

左(陰)の鼻から吸う呼吸の効果

・身体を冷やす
・心が穏やかになり、落ち着くことができる。
・寝つきがよくなる

こんな時におすすめ

・身体がほてっている時
・興奮していたり、落ち着かない時
・寝付けない時

ハタ呼吸法のやり方

基本のハタ呼吸法は、左右の鼻から交互に呼吸する方法です。
この方法は、日常生活の中で陰陽のバランスを整えていくのに役立ちます。

「ハタ呼吸法の効果・効能」で挙げたように、症状がはっきりしている場合は、
適した方の鼻で呼吸を繰り返し、偏ったバランスを均等になるように調整していきます。

では、基本のハタ呼吸の方法です。

  1. 背筋を伸ばした状態で、楽な姿勢で座ります。
    左手は、手の平を上にして膝の上におきます。
  2. 右手の親指を右の小鼻、薬指と小指を左の小鼻に当て、
    人差し指と中指は軽く眉間(第三の目)を押さえます。
  3. 右ひじを左手で支えて安定させます。(ここまでが準備)
  4. 両鼻から息を吐ききります。
  5. 親指で右鼻をふさぎ、左鼻から息を吸います。
  6. 吸いきったら、薬指で左鼻をふさいで(両鼻をふさいだ状態で)
    2~3秒間息を止めます(クンバク)。
  7. 親指を離して、右鼻から息を吐きます。
  8. 吐ききったら、そのまま右鼻から息を吸います。
  9. 吸いきったら、親指で右鼻をふさいで(両鼻をふさいだ状態で)
    2~3秒間息を止めます(クンバク)。
  10. 薬指を離して、左鼻から息を吐きます。

この、左鼻(吸う)→右鼻(吐く)、右鼻(吸う)→左鼻(吐く)(5~10までの流れ)
を3回程繰り返します。

呼吸は腹式呼吸を意識します。
鼻を押さえたり離したりするので、どうしても鼻に意識が行ってしまいがちですが、
お腹に意識をして、鼻から吸った空気を体内に取り込む感覚で行なってみましょう。

次のページでは、「カパラバティ呼吸法」についてご紹介します。